はじめに

上達について考えたシリーズ。この記事での主張は、簡単には以下の通り。

  • 「そこそこ上手い人」になるのは、昔より簡単になった
  • 理由は、上手くなるための近道が整備されたから
  • でもその道は、「めちゃくちゃ上手い人」になるための近道ではないのでは?

なんのこっちゃ、という人がほとんどだと思う。以下、落ち着いて考えていく。

上達の「高速道路」

ダーツって、10年前より絶対みんな上手くなってる。上手い人は増えているし、 上手くなるまでの時間も短くなっている。例えば、昔は1000点出せば神だの、 Aフライトはなかなかのもんだの、と言われていたらしい。 一方、今では1000点オーバーは珍しくないし、Aフライトになるのもそんなに難しくない。 1ヶ月ぐらいでなる人だっている。

この変化の理由は、上達の近道、言うなれば 「上達の高速道路」 が整備されたことだと思う。ダーツでいう上達の高速道路、つまり簡単に上手くなれる道は、 以下の三つからできているんじゃないか。

  1. ネットの普及で、上手な人が見れるようになった
  2. 技術論がアップデートされた
  3. 上手いのが当たり前になった

簡単に説明する。 まず、Youtubeなどの動画サイトの発展で、上手な人のフォームが いつでも手軽に見れるようになった。これは大きい。イメージは沸くし参考になる。 また、技術論も「肘を固定して」のような未熟な方法論から、 4スタンス理論のような、洗練された方法論へとシフトしていった。 その結果、上手な人が増えた。当然、周りが上手だと上達のスピードは上がる。 「当たり前」のラインに人間は自然と引っ張られるからだ。 ということで、「そこそこ上手くなる」のは、昔と比べて段違いに簡単になった。 上達の高速道路に乗って、スーッっと走っていけばいい。

で、立ち止まって考える。一体、この高速道路はどこまで僕らを連れて行ってくれるんだろう?

高速道路を降りた先の「獣道」

ある程度上手くなったら、そこから先は高速道路じゃない。 途中からは草木が生い茂って前は見えなくて、足場も悪いオフロード、獣道なんじゃないか。 難しいのはここからで、ある程度上手くなったら、獣道を無理矢理でも進んでいかないといけない。 何を変えたら良くなるのか、試行錯誤しながら進んでいくことになる。

ここで二人の人を考えてみる。一人は高速道路をスイスイ来て、1ヶ月でAフライトになった人。 もう一人は、自分で色々と試行錯誤して、1年かけてAフライトになった人。 何となくだけど、後者の方が、ここから先の獣道に強い気がする。 F1カーと、馬力のあるオフロード車みたいな。

「このやり方は自分には合わない」ということを、 体験的に知っているのと、人に聞いて知っているだけなのは、かなり違う。 スローへの理解度みたいなものなのか? 体験しているので、自分の体にあった形で理解している。 なぜ自分に合っているのか、合ってないのか分かる。 言い換えると、こうしたらこうなる、ああしたからこうなった、の把握度が高い。 その方が、試行錯誤に強そうな気がする。あくまでも「気がする」だけど。

無駄なようで無駄じゃないのか?

高速道路に乗ってスイスイ進むばかりじゃなく、自分で考えて試してみる時間をもっと取ろうかなぁと思う。 例えば4スタンスで、自分のタイプと違う動きをあえてやってみるとか。 なんで合わないのか体験したい。意外と合うかもしれないし。 なんにせよ、理解は深まるはず。

自分の体を通して体験することで、馬力が養われるはず。その方が、逆に近道なんじゃないか。高速道路の先は、経験を通して得た、 底力みたいなものが効いてくる世界なのかなぁと思った話。

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