「将来、ロボットは人権を持つようになるか?」

大学の授業で、教授が教室に問いかけたのを覚えている。「持つわけない」と思ったのも覚えている。でも、数分後に「確かに、持つかもな・・・」と思ったのも覚えている。その教授は確かこう言った(ような気がする)。

「友人でも恋人でもいいんだけど、あなたの大切な人が、"実は私はロボットだ"と告白したとする。どうみても人間にしか見えないんだけど、どうやら本当にロボットらしい。その人に人権はあるだろうか?」

この問いかけ、面白いなぁと思った。ちょっとリアルに想像してみる。自分の隣にいる友達が、「俺ロボットなんだよね」と言い出す。当然信じられないんだけど、頭を取り外して見せてくれたりして、本当にその友人は「よくできた精巧な人型ロボットである」と証明してくれた。体は全部機械で、思考もプログラムの結果らしい。殴ると痛がる動きをするけど、それは、痛がるようにプログラミングされているかららしい。

さて、その友人に人権はあるだろうか?と、改めて考えてみる。平たく言うと、彼、もしくは彼女を殴るのは許されるだろうか?もしくは彼、彼女が誰かから殴られるのを、「物だから」「ロボットだから」という理由で許せるだろうか?リアルに想像すればするほど、許せないよなぁと思った。もちろん自分は殴れないし、誰かが友人(ロボット)を殴ったら怒ると思う。ってことは、ロボットにも人権はありえるよな。ということで、私はすぐに意見を変えた。ロボットも人権を持ちうると思う。

この経験から、人の心って、周りが感じることで存在するものなんだなと思った。ロボットに対して、心を感じたら、そのロボットには心があるし、心があるってことは、人権みたいなものも持っている、もしくは人権があると思いたくなるんだろうなと思う。

前置きは長くなったけど、今回読んだ本は石黒浩の「ロボットとは何か」だ。この人は、自分そっくりのロボットを作ったりして、結構有名な人だ。最近だと、マツコロイドを作って、テレビに出てたりする。ロボットを作ったり、そのロボットへの人間の反応を見ることで、人間とは何かを考えている。個人的にはすごくツボだし、興味がある。もっと読みたい。おすすめもできる。
最後に、この本の「ロボットの人権」という項から引用して終わる。

「動物が虐待されるのを見て、不愉快に思う人は多いだろう。ゆえに動物を虐待してはいけないという法律がある。同様に、動物以上に人間社会に浸透したロボットに対する虐待を、平気で傍観できる人は少ないと思う。だから、おそらくはロボットが反乱を起こす前に、人間が、権利を与えてしまうことになるのである。」

面白かった。ぜひどうぞ。